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中和小 郷原漆器づくり体験から学ぶ

印刷ページ表示 大きい文字で印刷 記事番号:0044129 更新日:2021年6月3日更新

郷原漆器づくり体験から学ぶ

郷原漆器 2021年6月1日(火曜日)、中和小学校の5・6年生が蒜山地区に古くから伝わる「郷原漆器」の絵付け体験をしました。講師としてお越しくださったのは「郷原漆器の館」館長で木地師の高月國光先生、漆芸家の塩津容子先生、漆掻き職人さんお二人です。

「郷原漆器の良さを語れるように!」

 この学習に際し、子ども達が立てためあては「郷原漆器の良さを語れるようになろう!」です。郷原漆器の絵付け体験という貴重な学びの機会を得た子ども達は、果たしてこのめあてを達成できたのでしょうか? 学習の様子をお伝えします!

漆器と子ども達の生活

郷原漆器 「お家で郷原漆器を使っている人いますか?」

 高月先生の質問に対する子ども達の反応は…、

 「…。」

 蒜山に昔から伝わる郷原漆器は、いわゆる “普段づかい”の道具だったそうです。でも、現在では高級な伝統工芸品として扱われ、子ども達の家庭には、ほとんど出回っていないことがいきなり分かりました。

 では、一般家庭でよく使われているプラスチック製のおわんと、郷原漆器のおわんでは、どのように違うのでしょう。

比較実験で郷原漆器の魅力を体感

郷原漆器 熱湯を入れたプラスチック製のおわんと、郷原漆器のおわんに子ども達が手を触れます。とたんに、ぱっと変わる子ども達の表情!

 「うわぁ! ぜんぜん、(熱さが)ちがう!!」

 郷原漆器の魅力をひとつ発見した瞬間です。でも、違いはそれだけではありません。郷原漆器のおわんを両手で持ったときのしっとりとした質感、手に心地よいおさまりの良さ…、お家で味噌汁をいただくなら絶対こっち!と言い切れるほど、その違いは歴然でした。

漆器への絵付けに挑戦!

郷原漆器 続いて、漆芸家の塩津先生から絵付けの基本を教わりました。細い細い面相筆からすーっと伸びる1本の線…。見ている者も思わず息を飲み、教室に張り詰めるような緊張感が満ちます。漆黒の板の上に、クローバーの葉が開き、メダカが泳ぎだします…。
 食い入るように見る子ども達の目の輝きが印象的でした。

 さあ、いよいよ次は子ども達の番です!

「さじ」と「はし」の絵付けに挑戦!

 さじはクリ、はしはヒノキ、いずれも蒜山産の材から削り出したものです。子ども達は、ねっとりとした色漆を筆にとり、慎重に筆を走らせます。

塩津先生にお願いして、金粉(平目粉)を蒔いてもらった子達は、その美しさに思わず前のめりに…。集中した時間はあっという間に過ぎ、それぞれに自信作ができました。

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郷原漆器の絵付け体験を通して学んだこと

 さあ、この体験を通して、子ども達は郷原漆器の良さを語ることができるようになったでしょうか?

 「郷原漆器は、熱いものを注いでも、手が熱くないことがすごいと思いました。」

 圧倒的に多かったのがこの意見でした。やはり、実際に体験したことはとても印象深かったようです。

 ただ、言葉にこそなりませんでしたが、この体験を通して、知らず知らずのうちに、物を作ることの楽しさ、そして、教えてくださった先生方の優しさと熱い思いを、肌で感じ取ったに違いありません。

郷原漆器

 この貴重な学びの機会を与えてくださったすべてのみなさまに心から感謝いたします。

 本当にありがとうございました。


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